◆絶滅危惧種・希少動物 「地上最大の肉食獣」 ホッキョクグマ
・オスの成獣で体長200-250cm。
・体重350kg程度(季節によって食糧事情が変わるので、その分体重も大きく変化する。800kgを超えることも。)
・雑食獣でのクマの中で生息環境から最も肉食性が強い種。
・ヒグマと並び、クマ科では最大。
・25,000頭から40,000頭と、幅広く推測されている。
・主に海氷を足場として生活するが、地球温暖化が進む中、北極の海氷は年々縮小している。
全身が白い体毛に覆われている為、シロクマ(白熊)とも呼ばれる。
(ちなみに南極でも北極と同じように生息出来ることがわかっている。)
体毛は、内部が空洞になった特殊な構造で、透明な為に白く見える。
これは、外気を通さない防寒効果の為だと考えられている。
また、透明であるため、陽光の熱を体毛内に溜め込む効果もあると推測されている。
(赤外線カメラでホッキョクグマを撮影しても、写らない。)
地球温暖化により今世紀中頃(夏期)には海氷の約42%が解け、
ホッキョクグマの狩りや繁殖期に障害が出るため
50年以内に現在の3分の1になるとの予測。
◆地球温暖化の影響
北極の浮氷群は40年前と比べて40%減少したという報告もあります。
海に氷が張っている期間が少なくなり、アザラシ狩りの猟期が短くなり、ホッキョクグマの体重が25年間で80〜100キロも減らしてしまったと報告されています。
米国立大気研究センターなどが最近まとめた予測では、
北極圏の氷は2040年ごろには消滅するとされており、従来の予想時期よりも早くなっています。
◆国際間の保護活動が進んで1976年から保護動物
1950年代には、ホッキョクグマ(シロクマ)は過度な狩猟のため、個体数が減り続けました。
それを懸念した旧ソ連は、1956年にはホッキョクグマ(シロクマ)の捕獲を禁止しました。
1965年には、アメリカ政府の主導で保護のための国際会議が開催されます。
さらに、国際自然保護連合(IUCN)の調査の結果、
国際ホッキョクグマ協定となり、北極圏に領土を持つソ連、ノルウエ―、デンマーク、
カナダ、そしてアメリカによって、
1976年の保護協定にいたりました。
◆2006年5月 IUCN レッドリスト 危急種(VU)に指定
世界の科学者や政府機関でつくる国際自然保護連合(IUCN)は、
2006年5月に発表した最新版の
「レッドリスト(絶滅のおそれのある種のリスト)」に、
危急種(VU)としてホッキョクグマをあげました。
IUCNのホッキョクグマ専門家グループによる最近の調査では、
過去20年の間に、カナダのハドソン湾西部に生息するホッキョクグマが22%、
カナダ・アメリカ両国にかかるボーフォート海南部でも17%減少していることも明らかにされています。
北極の厳しい自然の中で生き、人間による影響をあまり受けなかったホッキョクグマは、比較的生息数が安定していたため、前回のレッドリストでは、やや絶滅の危機が低いLR(準危急種)に掲載されていました。
そのIUCNによれば、
@環境悪化や経済優先のために、絶滅する動植物種が増えている。
A今回、評価対象の4万種のうち、絶滅の恐れのあるのは16,119種類で、2050年には固体種の3割が絶滅する。
そうです。
その主な絶滅危機の原因を、地球温暖化であると指摘し、
乱獲以外にも多様な原因で生き物の生息環境が悪化していることが分かりました。
IUCN レッドリストの危険度カテゴリー: (以下の順に危険度が高い。)
・絶滅 (EX、Extinct):すでに絶滅したと考えられる
・野生絶滅 (EW、Extict Wild):飼育・栽培下などでのみ生存
・絶滅危惧I類(CR+EN):絶滅の危機に瀕している
・絶滅危惧IA 類 (CR、Critically Endangeered):ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い
・絶滅危惧IB 類 (EN、Endangrterd):TA 類ほどではないが、近い将来野生での絶滅の危険性が高い
・絶滅危惧U類 (VU、Vulerable):絶滅の危険が増大。近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行が確実
・準絶滅危惧 (NT,Near Threatened):存続基盤が脆弱
・情報不足 (DD):判定するだけの情報が不足
◆2006年12月27日「種の保存法」に、絶滅危惧種としてリストアップ
ホッキョクグマを危惧種に 米政権、温暖化認める? 2006年12月27日
アメリカ合衆国内務省の一機関US Fish and Wildlife Service(米国魚類野生生物局)は、
2006年12月27日、ホッキョクグマを同国の“Endangered Species Act「種の保存法」”に、
絶滅危惧種としてリストアップする方針を表明しました。(共同通信より)
米国魚類野生生物局では、今後12カ月間、より詳細な情報を集め、
さらなる分析を加えた後、最終決定をするとしています。
アメリカの「種の保存法」は、世界でもっとも強力な野生生物保護の法律として有名な法律です。
過去にもこの法で絶滅危惧種に指定された数多くの野生生物が、徹底した保護施策のもと、絶滅の危機から救われてきました。
今回、ホッキョクグマが新たにアメリカで絶滅危惧種に指定された背景には、急激に進む北極圏の温暖化があります。
米政権は地球温暖化防止のための京都議定書から離脱するなど、
温室効果ガス削減の対策には消極的でした。
今回の動きは、地球温暖化によってホッキョクグマが絶滅の危機にひんしていると認めることになるだけに、米政府の今後が注目されます。
2007年09月10日
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